冥土めぐり(鹿島田真希) [読書]
この作品が芥川賞を受賞した時、書評を見かけたり、著者ご本人がテレビ出演されたりしていて「読んでみたいな」と思っていました。図書館で予約してようやく順番が回ってきました。
表題作「冥土めぐり」は、大きな事件が起きるわけではなく淡々と旅行の様子(と主人公の考えたこと)が語られるだけですが、ラストにはなんとなく希望が感じられて、読み終えて明るい気持ちになれたところが自分としてはよかったです。過去にとらわれる母親や弟の姿は他人から見れば醜いですが、彼女・彼らが忘れられない過去の「栄光」や「財産」を他のものに置き換えれば、何かにとらわれて生きている人間というのは自分も含めてたくさんいるんじゃないか、と感じました。そして、主人公のようにその呪縛から逃れて生きられるかどうかは、やっぱり本人次第なのだとも思いました。
気が付いたらいわゆる「純文学」を何年も読んでなかったのですが、「純文学ってこんな感じだったなあ」と堪能できました。
表題作「冥土めぐり」は、大きな事件が起きるわけではなく淡々と旅行の様子(と主人公の考えたこと)が語られるだけですが、ラストにはなんとなく希望が感じられて、読み終えて明るい気持ちになれたところが自分としてはよかったです。過去にとらわれる母親や弟の姿は他人から見れば醜いですが、彼女・彼らが忘れられない過去の「栄光」や「財産」を他のものに置き換えれば、何かにとらわれて生きている人間というのは自分も含めてたくさんいるんじゃないか、と感じました。そして、主人公のようにその呪縛から逃れて生きられるかどうかは、やっぱり本人次第なのだとも思いました。
気が付いたらいわゆる「純文学」を何年も読んでなかったのですが、「純文学ってこんな感じだったなあ」と堪能できました。
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